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msc_kiroku2 2004-4-17 16:49
日程:4月17日 参加:渡邊・細谷SL・両角CL・門脇・平川(記録)・扇原 山行形態    4月度会山行  沢登り山域   丹沢 水無川本谷
 今年の沢初めは丹沢の水無川本谷となった。本来なら1週間前に会山行の予定だったものが参加者の都合が付かず、1週間スライドして実施となったものである。私としては久しぶりの本谷であり楽しみであった。  いつものように8時に渋沢集合であるが、今日は6人が参加なので車は両角さんと細谷さんの2台で戸沢まで入る。当初は戸沢までは歩きで入り、遡行後の下山を大倉まで直接下るはずだったが花立から源次郎尾根を下る計画に変更された ため車利用になったのであった。戸沢を9時過ぎに出発しF1には9時40分に着く。水量はこの時期ということもあってかなり少ないようだ。ここは渡辺リードで水流のすぐ脇を登る。「最初から濡れるのは嫌だな」と思っていたが今日は快晴で気温も高くシャワー も気持ち良かった。他に2パーティーほどをここで見かけたが背戸に入っていったようだった。  すぐ上のF2は右壁に門脇さんがザイルを張り支点通過の練習を行った。すんなり架け替え出来れば何のことは無いがそれにはちょっとした練習も必要だ。続くF3はちょっとしょっぱいトラバースの棚。ここも架け替えが必要だがそのためにザイルから離れずに登る為、スタンスの無い所を登りがちである。このF3上で既に11時40分になってしまった。F5ではまた両角氏、渡辺氏の2名が遊び出し10mの直登を始めた。まじめ組の他4人は右壁の斜上ルートで登ったが門脇さんの鶴の一声で下で騒ぐ2名にトップロープを投げてあげた。しかしトップロープでも難しいらしく落ち口はゴボウで上がるのが精一杯であったようだ。この上で書策新道が横切りF6CS、F7を越えるとF8の大滝に出合う。時刻は12時50分。少し遊び過ぎて時間は思ったより余計に掛かっている。  大滝は大分崩壊が進んでいて沢床も岩くずだらけだ。ここは普通落石に注意しながら右のガレを登り小尾根を乗越す大高巻きになる。しかしこの日は天気に浮かれてか、みょ?にハイになった3人がいて大滝の直登もやけに簡単そうに見えてしまったようだ。ここでパーティーは二手に分かれ高巻き組と直登組で大滝攻略にかかったがこれが今日の大失敗のスタートとなったわけだ。ハイな3人(仮にMo、Wa、Hiとする)は崩壊した左壁をちょっとビビリながらも壁の取り付きまで登り、最終意志決定後にHiリードですぐ上のテラスまで登ることにする。しかし非常に脆い壁でスタンスは崩れるホールドは抜けるで早くも安易な行動に後悔し始めていた。下からは安全地帯のようにさえ見えたバンド状のテラスも外傾して剥がれる寸前の岩塊で2つの残置ハーケンも申し訳程度のグラグラ状態である。唯一の逃げ道は落ち口とは反対の尾根までトラバースと見定め、グラグラ残置にセルフを取りながらも衝撃は無理と考えてボディ?ビレイでセカンドのMo氏を上げることとした。テラスでMo氏と相談の後Wa氏に上がってもらってそのまま尾根まで登ってもらう。が、しかし一歩踏み出す毎に足元は大きく崩れてしまう。これ以上は危険過ぎた。もはや退路は絶たれてしまった。Mo氏の判断で懸垂下降が決定されるがその支点となるのは先のグラグラである。少しでも確実にとハンマーで叩くと根本から岩が砕けてしまった。正直言ってとても凹んだ。こんな支点にぶら下がるよりはとWa,Hiで左右の壁に活路を見出そうと挑んだがそれぞれ1回づつ墜落しそうになり、3人またテラスの人となった。最後はやはり懸垂がMo氏により決定されて岩、残置に分散支点を取って恐る恐る下降し事無きを得たのであった。  この間約1時間半。沢床に降り立った時喉が乾いてヘロヘロであった。時間も押しているので先行組を急追することにする。大滝を巻くと滝の落ち口では3人が待っていてくれたが門脇さんが上からお助けを出す準備をしてくれていたのだそうだ。(でも門脇さんあそこはお助け出されてもちょっと無理だったと思います)ここから上はさしたる悪場も無く山頂と源次郎尾根は省略と考えながらもとりあえず稜線を目指す。  最後はお決まりのガレ場を詰めて15時20分、無事稜線に出た。20分ほど休んで書策新道の分岐まで表尾根を下り、朝通った本谷を横切って17時30分駐車場着。渋沢はこの日が丹沢の山開きらしく中学校の校庭では夜店が出されていて賑やかである。駅前のいつもの所で反省会を開き解散した。
 通いなれた丹沢という事で少し気の緩みがあった為かもしれない。F8の安易な取り付きでは冷静な状況判断と行動の必要性を改めて痛感させられた。結果的には3人とも怪我ひとつせずに済んだが大事に至ってもおかしくない事態であった。またひとつ勉強させられた。

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